Raspbianの初期設定

OSのインストールに続いて初期設定を行います。

まずはモニタ、キーボード、マウスを取っ払い、作業用PCからネットーワーク経由でアクセスできるようにしたいところです。その他、タイムゾーンと日本語入力環境も設定しておきます。

  1. 無線LANの設定
    Raspberry Pi3は無線LAN内蔵なので、まずはこれを有効にします。
    画面右上のインジケータエリアに、無線LANのアイコンが表示されています。(設定前は接続できていないので、未接続の表示になっています)

    f:id:tomaberry:20161225083814p:plain

    ここをクリックして表示される「Turn On Wi-Fi」をさらにクリックすると接続可能なSSIDの一覧が出てくるので、接続するSSIDをクリックしてパスワードを入力すれば、あっさり繋がります。

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  2. SSHVNCの有効化
    タスクバーのランチャーよりLXterminalを起動し、
    f:id:tomaberry:20161225101747p:plain

    sudo raspi-config"コマンドを実行します。f:id:tomaberry:20161225101928p:plain
    カーソルを移動して「7 Advanced Options」でEnterキーを押します。f:id:tomaberry:20161225102115p:plain

     「A4 SSH」を選択し、Enterキーを押します。f:id:tomaberry:20161225102955p:plain
    以降、下記の通り画面に表示されるので、そのままEnterキーを押して進めます。

    Would you like the SSH server to be enabed?
       <はい>
    The SSH server is enabled   <了解>

    同様の手順で「A6 VNC」も有効化します。
    これでリモート接続ができるようになりました。Raspberry Piに繋いでいたモニター、キーボード、マウスを取っ払ってしまいましょう。

  3. パソコン側の設定
    次に、パソコン側にリモート接続するためのソフトをインストールします。必要なソフトは以下の通り。(代表的なもののご紹介)

    Tera Term・・・SSHでターミナルに接続する
    WinSCP・・・SSHでファイルを転送する
    RealVNC・・・VNCでデスクトップに接続する
    Bonjour Print Services for Windows・・・IPアドレスではなく、ホスト名でアクセスするためのツール
    (そろそろ面倒になってきたので)インストール手順は割愛します.

    なお、最後のBonjourIPアドレスを固定する場合は不要です。
    Bonjourが何者かいまいち把握していないのですが、Zeroconfというほぼ設定なしでネットワークを使えるようにするための仕様があり、そのAppleによる実装、とのことです。なので、Macでは標準で利用可能であり、WindowsでもiTunesがインストールされている場合は同時にインストールされているので不要です。

  4. タイムゾーンの設定
    既にリモートで接続できる状態になっているので、Tera TermでRaspberry Piに接続して管理者権限で raspi-configを実行します。
    $ sudo raspi-config

    実際の画面はこんな感じ。
    f:id:tomaberry:20161225131652p:plain
    以降、下記の順で設定すれば日本時間に切り替わります。
    4 Internationalisation Options を選択
    I2 Change Timezone を選択
    アジア を選択
    Tokyo を選択

  5. 画面解像度の設定
    そのままVNCで接続すると、画面サイズがやたら大きくなったり小さくなったりします。(この辺の条件はよくわかりません)
    あまり大きいとVNCのレスポンスが悪くなるし、逆に小さ過ぎると使いづらくなるので、程々なところで固定しておきたいところです。
    管理者権限で/boot/config.txtを編集します。
    $ sudo vi /boot/config.txt
    以下の設定を追記します。
    hdmi_group=2    <- HDMI
    hdmi_mode=23 <- 1280x768 60 Hz
    ネットで調べて拾った設定ですが、ウチの環境ではこの辺が最適でした。
    再起動後に反映されます。

  6. 日本語入力環境の導入
    標準ではデスクトップ環境で日本語入力ができないため、日本語入力ソフトとしてGoogleが開発した”Mozc”をインストールします。
    $ sudo apt-get update    <- パッケージリストの更新
    $ sudo apt-get upgrade <- パッケージの更新
    $ sudo apt-get install ibus-mozc
    インストールが終わったらRaspberry Piを再起動します。
  7. $ sudo reboot
    再起動後VNCでデスクトップに接続し、日本語入力をONにします。

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    「US」となっているアイコンをクリックし、「日本語-Mozc」を選択すると日本語入力モードになります。

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    これで「半角/全角」キーで入力モードの変更ができるようになります。

これでとりあえずの初期設定は完了です。
あとは用途によっていろいろ設定することになりますが、共通の設定としてはこんなところかと思います。